近年の保育士採用試験は二次試験が重視されています。
一次試験で多めに合格者を設定し、二次で慎重に選択することを実施しています。
二次でどこを見られているか確認していきましょう。
(1)保育士として
面接官の中には保育士がいます。実際の保育状況から行動などを把握する質問があります。
実習などの事例を説明できるようにまとめておきましょう。
(2)やりたい保育は?
受験生は合格が目標ですが、面接官は合格後の仕事が興味の対象です。
合格してからやりたい仕事や自分の持っている保育観をアピールすると良いでしょう。
(3)自己PRは保育に役立つ内容か?
これまでの行動や性格、特徴を質問しますが、これは仕事にどうつながるかを判断しています。仕事に役立つ事がイメージできる内容を考えましょう。
自分ができること、自分の特徴を、今までの経験から説明していくことが重要です。つまり、事例〈エピソード)を用意しておいて、わかりやすく説明する練習をしなければなりません
(4)面接カードの書き方
面接カードは一次合格通知に同封されているのが普通です。
面接時に持参するか事前に郵送することが求められています。
面接カードは面接時の質問の材料となるものです。
「これは詳しく聞きたいな」「どういう状況だろう」と気になる項目をチェックして質問してきます。
ということは、聞かれたい項目を「キーワード」として書いておくことが、面接をスムーズに進めいていくコツとなります。
「気になること」を見せましょう。
「地域に貢献したい」や「信頼される保育士」などは抽象的で、誰でも言うので「気になること」にはなりません。
具体的な行動などをイメージ出来るように書きましょう。
(5)実際に聞かれた質問
・どうして保育士を目指しているのか
・どういう目標を持って保育をしたいか
・どのような環境設定を行うか
・保育につながる特技を持っているか
・子供が生まれても仕事を続けるか
・どのような絵本が好きか
・今までの実習はどこへ行ったか
・意見の合わない職員がいたらどうするか
・保護者と接することがあるが、話がわからない人だったらどうするか
・友人は多いか
・ストレスはたまりやすいか、解消法はあるか
・スポーツは1人でやるのと多人数でやるのとではどちらが好きか
・1分間で自己PR(集団面接)
・市職員になる心構え(集団面接)
・悩み事はだれに相談するか(集団面接)
・少子化と高齢化について(個別面接)
・社会ではどのようなルールがあると思うか(個別面接)
・親にどのようなしつけをされたか
・あなたは数十年後管理職につきたいか、それとも現場がよいか
・目の前で帰りたくないという子どもがいて、保護者が子どもを叩いてしまったときの保育者の対応について
・保育室で子どもがひっかき傷を負ってしまった。そのときの保育者の対応について
(6)言うことを書き出さない
熱心な方ほど、面接で答える内容を書き出して覚えようとします。でも、暗記したものを言葉にするだけでは心は伝わりません。まして、緊張のため途中 で文章が飛んだらアウトです。
言いたいことは要点をいくつかしぼって、優先順位を決めておきましょう。
与えられた回答の時間で言えなかったことは、後で発言する機会があります。
すべて言おう、と考えないようにしましょう。
(7)東京23区(特別区)の一次は特殊
通常、保育士の試験は事務系の問題と同じ問題を使用します。
しかし、特別区の試験は事務系と全く一緒ではありません。
出題数は40題。教養は15問、専門科目(保育に関するもの)は25題。
専門試験は大学で学んでいる範囲で比較的簡単に解けるものです。
教養試験は基本的な問題が多く、知能分野が5〜6題、社会分野が4〜5題、人文科目が2〜3題出題されます。
知能分野は基本的な問題が多いので、ある程度勉強した人なら解ける問題です。
(8)23区(特別区)の採用人数は多い
保育士はどこでも不足している状況ですが、特別区の採用人数は、各区20名〜50名と他の自治体と比べても多いのが特徴です。是非、選択肢の一つにいれて受験してみましょう。