入門編
Q:公務員の職場にはどのような場所があるのですか。

A: 普通公務員の勤務先としては、国家公務員であれば、財務省や外務省などの各官庁や郵便局、地方公務員であれば、都道府県庁や市町村庁などの各役所や警察署・消防署がまず思い浮かぶことでしょう。しかし、実際にはそれ以外にも様々な勤務先があげられるのです。

 国家公務員を例にあげてみましょう。まず、各省には外局とよばれる、国税庁、文化庁、社会保険庁、林野庁などの機関や、附属機関とよばれる、税関、造幣局、職業安定所、各種研究所などの機関、そして各省庁が各地方に設置している地方支局などの機関が存在します。 また、衆議院や参議院、国立国会図書館などの国会の機関における職員や衛視、最高裁判所をはじめとする、裁判所の職員や速記官なども国家公務員に属します。

地方公務員も各役所における一般事務だけでなく、公立学校における学校事務や各都道府県警察の本部や各署における警察事務にも勤務することができます。このように公務員の職場といっても、本当に様々な機関や部署が全国に広がってあります。ですから、もしかしたら皆さんが興味をもっている事や趣味としていることなどが役に立つというような職場があるかもしれません。

Q:公務員試験ではよく総合職・一般職(大卒・高卒)とか上級・中級・初級などといわれますが、これは一体どのような違いのことをいうのですか。


A: 通常、国家公務員試験では総合職・一般職(大卒・高卒)と、地方公務員試験では上級・中級・初級とかI類・II類・III類というような呼称が使用されます。この違いを二つの側面からみてみましょう。

 まず第1番目の側面は、採用後の仕事内容という側面です。国家公務員を例としてあげると、総合職で採用された職員は将来の幹部候補生として様々なポストを短いサイクルで経験しながら昇進していき キャリア組としての実力をつけていきます。一般職(大卒)で採用された職員は地方機関の幹部候補生や中堅幹部として、いろいろな業務を経験していきます。一般職(高卒)で採用されると、地方機関の中堅幹部や実務面でのエキスパートとして行政の現場を中心とした職場で活躍していきます。このように採用後の仕事内容としては、総合職、一般職においては、昇進のスピードや人事異動の範囲などの基準に違いがみられます。しかし、一般職で採用された職員でも、その人の勤務実績などによっては幹部として登用されるチャンスも生まれように制度変更がなされました。

 もう一つの側面は受験する試験についての側面です。公務員試験の受験資格は、一般に年齢で制限されます。ここでその年齢に合わせて公務員試験のレベルが 、総合職は大学院・大学卒業程度、一般職(大卒)は大学・短大卒業程度、一般職(高卒)は高校卒業程度とされているのです。ですから総合職や一般職(大卒)の試験では教養試験の他に専門試験や論文試験が、一般職(高卒)試験では、教養試験の他に事務処理能力をみるための適性試験と作文試験が課されます。
      

Q:どのようにすれば公務員になれるのですか。採用までの動きを教えて下さい。

      
A: 公務員になるためにはまず第1次試験の筆記試験に合格しなければなりません。この試験は前述したように試験ごとに受験資格が違い、それによって試験のレベルも違います。

 日程的には 総合職・一般職(大卒)、上級や中級試験は5月から7月にかけて実施され、一般職(高卒)・初級試験は、9月に実施されます。第1次試験の合格者が第2次試験を受験します。この2次試験の内容は、 総合職試験では記述式の専門試験と総合試験及び面接、一般職試験では面接です。また地方上級や中級試験では面接試験の他に集団討論が課される場合もあります。さらに警察官や消防官などの公安関係の多くの試験では、体力試験が実施されたりします。

 この2次試験に合格すると多くの公務員試験では、最終合格となりますが、国家公務員の行政職などでは、自分の希望する具体的な官庁などに行き、採用面接を受けた上でその官庁から採用内定や決定をもらうという手順が必要となります。

Q:これから(7月)勉強を始めて公務員試験(初級試験)に合格するでしょうか。

A:最近の公務員試験は競争倍率が高くなっていて、勉強量が少ないと合格しにくい試験となっています。よほど時間をさかないと合格は難しいと思います。この2カ月間を効率よく勉強してください。

 やり方は、教養の一般知識対策は厚い基本書を使用しないで、要約版または高校の教科書を購入しましょう。できるだけ薄いほうが安心できます。あとは過去問題をひたすら解いて解説をよく読み、該当する箇所を教科書やテキストに記入していきます。過去問題は重要な傾向を示してくれていますので、問題の出題のされ方やレベルを確認してください。また、一般知能は、問題集を一冊購入して最低3回は7月中にこなして下さい。同じ問題でも何回も繰り返すことによって覚えられる量は増えてきます。やる項目は厳選し、出題頻度の高いものからやりましょう。5年に1回しか出ない項目はバッサリ切り捨てます。そのとき、どうしても理解できない問題や苦手な問題がでてきたら、夏休みにいろいろな指導機関がセミナーを行っていますので、そこに出席して担当者にどんどん聞きましょう。今までわからなかったことがわかると思います。(「8月の夏期セミナーから始めても合格します」とうたっている指導機関は信用できません。実際の話、遅すぎます。今が最終のチャンスでしょう。)

 

Q:申込用紙の入手はどのようにすればよいでしょうか。

A:具体的なことは各試験実施機関に確認してほしいのですが、ほとんどの機関で次のような手続で入手できます。

[国家公務員試験の例]

1.申込用紙の請求方法

申込用紙及び受験案内は、毎年、3月上旬から配布しています。

申込用紙等は人事院各地方事務局(一部の大学事務局)においてありますので、郵便で請求するか又は事務局まで取りにいきます。

● 申込用紙の請求先及び申込先

・人事院北海道事務局

〒060−0042 札幌市中央区大通西12丁目 札幌第3合同庁舎2階

(011)241−1248

・人事院東北事務局

〒980-0014 仙台市青葉区本町3−2−23

(022)221−2022

・人事院関東事務局

〒330-9712 埼玉県さいたま市上落合2−11 さいたま新都心合同庁舎1号館6階

(048)740−2006〜8

・人事院中部事務局

〒460-0001 名古屋市中区三の丸2−5−1

(052)961−6838

・人事院近畿事務局

〒553-8513 大阪市福島区福島1-1-60

(06)4796-2191

・人事院中国事務局

〒730-0012 広島市中区上八丁堀6−30

(082)228−1183

・人事院四国事務局

〒760-0068 高松市松島町1−17−33

(0878)31−4765

・人事院九州事務局

〒812-0013 福岡市博多区博多駅東2−11−1

(092)431−7733

・人事院沖縄事務所

〒900-0022 那覇市樋川1−15−15

(098)834−8400

☆ 郵便による申込用紙の請求方法

封筒の表に赤字で「1種・2種請求」等と書き、120円切手(1部の場合)を貼った宛て先(郵便番号も)明記の返信用封筒(角形2号:長さA4版)を同封して送ります。

2.申込書の提出方法

申込用紙に必要事項を記入して、郵便局で簡易書留郵便扱い(430円)にして提出して送付します。



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