パート2 試験別のQ&A

 ここでは、具体的な公務員試験についての質問に答えます。

Q: 裁判所職員になりたいのですが、他の試験とどのような違いがあ

りますか。

A:裁判所職員の試験には総合職・一般職の区別があります。総合職・一般職(大卒)は大学卒業程
度の試験であり、法律の専門試験が教養試験の他にあります。一般職(高卒)は高校卒業程度の試験
で、教養試験の他に適性試験があります。ただ、この適性試験というのは、他の試験では
教養試験に含まれる一般知能分野のことを指しています。

総合職
一般職大卒
一般職高卒

1次試験
教養試験(40問 2時間30分)
教養試験(40問 2時間30分)
教養試験(25問) 
適性試験(25問)
両方で110分

専門試験(30問 1時間30分)

必修科目;憲法7問、民法13問

選択科目:次のうち選択した1科目

   刑法、経済理論から10問

 

 専門試験(30問 1時間30分)

必修科目;憲法7問、民法13問

選択科目:次のうち選択した1科目

   刑法、経済理論から10問

作文試験 50分
2次試験

教養・憲法(論文式)で 2時間
専門(論文式)憲法・教養(論文式)論作文で2時間

面接(個別面接)

民法・刑法・民事訴訟法または刑事訴訟法各1問計3問で3時間

適性・性格検査

面接(個別面接)
面接(性格検査と個別面接)
3次試験   集団討論および個別面接   なし
 

[注意点]             
・I・II種の専門試験は、憲法10問、民法13問は必須解答。刑法または経済理論の1科目を

 選択し、10問を解答。
・専門の論文試験は、 憲法については,六法の使用が認められません。その他の科目に

 ついては,試験会場で各受験者に貸与する六法のみ使用できます。

・I・II種の2次試験のうち教養論文と憲法の論文試験は、1次試験日に実施します。
・III種の作文は万年筆またはボールペン書きです。(1792字)
・III種の教養試験は一般知識(国語、数学、理科、社会)で国語は特に問題数が多く、
 10題ほど出題され、その中に漢字・慣用句が5題含まれる。
・III種の適性試験は、他の公務員試験の一般知能に相当します。

 公務員なんでもQ&A…


Q:国家一般職(大卒)を受けたいのですが、専門科目は何から勉強すれば良いでしょう。


A: 専門科目は大きく分けて法律科目、経済科目、行政科目、事情問題、その他に分けられます。それぞれの題数は「公務員ガイダンス」のページを参照していただきたいのですが、題数も多く、合否の分かれ目となるのが経済科目、法律科目です。
 経済学は初めて学ぶ方には、わかりにくい科目です。しかし、出題項目はある程度予想できますので、一通り勉強したら頻出項目を徹底的に練習すればすれば8割の得点は十分可能です。
 法律科目は、憲法・民法・行政法が出題されますが、条文も多く時間がかかるのが民法です。民法を早めに勉強することで、バランスのとれた得点が可能になると思います。国家一般職(旧U種)の合格者に占める法学部の割合が3割以上であることを考えると、法律科目で得点できないことは大きなマイナスになります。
 行政科目は暗記項目なので直前でもかまいません。また、事情問題も早めに勉強する必要はないでしょう。
 したがって、今から勉強を始める方は、経済学、憲法、民法から始めましょう。
 ※当研究会で発行している書籍はコンパクトに各科目を勉強できます。簡易製本なので、市販のものよりはるかに安く提供できます。一度ごらんになって下さい。

 公務員なんでもQ&A…

Q:私は文学部(英文科)出身ですが、国家一般職(大卒)は無理でしょうか。


A:そんなことありません。法学や経済学を全くやっていないからといってあきらめる必要は全くありません。国家一般職に
  英語が導入された理由は、いろいろな学部からの採用を行いたいからです。
     国家一般職「行政」区分合格者の出身学部ベスト10

1 法学部     33.0%     6 人文学部    3.4%
2 経済学部    17.8%     7 経営学部    2.9%
3 文学部     11.3%     8 社会学部    2.8%
4 商学部     5.7%     9 政経学部    2.5%
5 教育学部    5.4%     10 法文学部    2.5%

 文学部は法学部、経済学部に次いで第3位です。これは国家II種で採用する人材を幅広く求めたいという人事院の意向で、平成10年度から専門科目に英文の文章問題を10問も導入したからです。英文が得意な人には有利になりました。文学部の方も遠慮しないでどんどん受験しましょう。平成18年度からは、「心理学」「教育学」も専門に加わりました。

 

 また、平成18年度から試験制度が変更になり、専門科目が5問ずつ16科目(80問)出題され、自分の得意な科目を8科目(40問)選択することになりました。より広い学部から人材を募集するためで、今まで合格者が少なかった学部からも合格が可能となります。

 公務員なんでもQ&A…

Q:航空管制官を受けたいのですが、他の試験と違う所はどこですか。

A:航空管制官の仕事は、飛行場管制業務、進入管制業務、着陸誘導管制業務などを行います。したがって、他の公務員試験では出題されないものも試験として出題されます。
まず、教養試験については他の公務員試験とかわりないようです。
 ただ、管制官という仕事の関係上、適性試験として、記憶や空間関係に関する検査が行われます。管制官は2次元の情報を三次元空間の情報として組み立てて航空機を誘導するので、この試験が追加されています。
 他に、外国語の面接や書き取りがありますので、外国語に堪能でなければ難しい試験でしょう。

  第1次試験 教養試験(150分)択一式

        適性試験(45分)

        外国語試験(120分)択一式

  第2次試験 外国語試験(ヒヤリング書き取り、英会話による面接)

        人物試験(個別面接)

        身体検査・測定

 公務員なんでもQ&A…

Q:海上保安学校について教えて下さい。

A: 海上保安学校の試験についてですが、試験の概要を以下に記します。

第1次試験
(1)教養試験  択一式、2時間、50題
  (政治経済4、倫理社会3、文学芸術2、日本史2、世界史2、地理2
数学2、物理2、生物2、化学2、地学1文章理解10、判断推理8、数的推理
6、資料解釈2)

 これらの試験レベルは高校卒業程度なので、国家3種をめざして勉強していれ

ば問題ありません。

(2)学科試験  択一式、2時間40分 船舶運航システムを除く試験区分で実

施。

 海洋科学 (数学1・2、数学A・B、物理1Bから出題)

 情報システム(数学1・2、数学A・B、英語1・2から出題)
 この分野は国家3種の学習以外でさらに深く勉強してください。

(3)作文試験  50分、船舶運航システム課程のみ実施。
 


   ホームページへ戻る…     公務員なんでもQ&A…